不動産関係の広告をリサーチしていた時にふと目に止まった「日清どん兵衛」の広告。
あの国民的カップ麺が都会の夜景の中で神々しい光を放っている様…かなりのインパクトがあります。図や注釈などの細部にまでこだわりが見られて、ユーモアたっぷりの意匠が詰まった広告です。(上記サイトで全6種類のデザインを細部まで見ることができます)
しかし、なんだか馴染みのあるデザインではないでしょうか?
そう、電車や駅でよく見かけるラグジュアリーな雰囲気漂う不動産広告のオマージュだったんです。
ダイナミックかつ美しい建物の写真と、想像掻き立てられるようなドラマチックなキャッチコピー。フォントには明朝体を使用していて、黒やゴールドなどの配色やあしらいで高級感あるデザインが多いイメージがありますね。
調べてみたら、このような高級感ある不動産広告に添えられている詩的なキャッチコピーは「マンションポエム」と呼ばれているらしいのです。
「マンションポエム」の名付け親(?)と見られる方の関連記事がとても面白く、参考になりました。
この記事によると、マンションポエムのほとんどが売り出したい商品であるマンションには触れておらず、その立地や街について語っているのだとか。不動産の価値は立地で決まるという現実が如実に現れているよう…。なるほど、これはマーケティングの観点から見ても面白い発見です。
それにしても、よくこんな詩的なキャッチコピー思いつきますよね。前述した記事にまとめられているものはみんな傑作でした。ビジュアルはもちろんのこと、何となく頭から離れなくなるような「非現実的」なフレーズ(詩)の数々。中には物件とあまり関係のなさそうなものまで。しかし実際、これら広告の不動産はどこも完売しているらしいので訴求力は充分にあると言えます(多分)。
キャッチコピーとは、商品価値やブランドイメージをより引き立たせ印象づけるだけでなく、いかに消費者の心を動かせられるかの勝負なのだと学ぶことができました。
おまけ
余談ですが、マンションポエムのカードゲームなるものが販売されているらしいです。詩が書かれた手札を組み合わせて、より魅力的なマンションポエムを生成した人が勝ち。という内容なのですが、結構面白そうです。
気になった方は↓
コメント