こんにちは。
昨日、カーニングのトレーニングができる海外のサイトを紹介しました。本日は文字に関連付けまして、そもそも何故カーニングしなくちゃいけないのか?についてお話したいと思います。
何でもかんでもカーニングすればいいわけではない、という事についても触れていきます。
文字の「仮想ボディ」について
まず、文字には「仮想ボディ」という概念が存在します。和文と欧文では特性が異なります。
和文は文字の幅に関係なく、同一サイズの正方形の仮想ボディ内に文字が収められています。(上図参照)一方、欧文は文字サイズに合わせた仮想ボディ内に文字が収められています。
和文の場合、ひらがなや、カタカナは漢字よりも少し小さめに設計されているため、下図のとおり字と字の間に不自然な空きが出来てしまうのです。
そこで、「文字詰め(カーニング)」という字間の調整が必要になってくるというわけなんですね。
金属活字(アナログ文字)のハンコの持ち手部分を「ボディ」と称したときに、デジタル文字は物理的なボディを持たないため「仮想ボディ」と呼ばれるようになったそうです。
カーニングの種類
その仮想ボディの正方形をぴったりと規則正しく並べた文字詰め方法を「ベタ組み」といい、仮想ボディの枠にとらわれず字間を均等に揃える文字詰め方法を「ツメ組み」といいます。
散々、カーニングすべし!と言っておいてあれなのですが、字間を均等にする「ツメ組み」がベストとは一概に言えないんですよね。
というのも、「ベタ組み」は文字が読みやすいようあえて間隔を空けて設計されているから。新聞や小説などの長文を読ませるのに適しているんです。
「ツメ組み」の場合、キャッチコピーやタイトルなどの短文を読ませるのに向いているといえます。
まとめ
カーニングを行う際には、何に(誰に)対しての「文字」なのか、目的を明確にしてから行うといいかもしれません。
文字について振り返ってみて、今まで読み手を意識した文字詰めが出来ていたかな?と考え改める良いきっかけになりました。
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